戦争・環境・人権…etc。この事実を目撃できるか。 世界の問題にデザインで真向から向き合う【世界の公共広告】

戦争・環境・人権…etc。この事実を目撃できるか。 世界の問題にデザインで真向から向き合う【世界の公共広告】
世界の公共広告新版 (コマーシャル・フォト・シリーズ) [ 金子秀之 ]

定価:2800円(税抜き)
玄光社

【個人的な評価・評判】
本の見やすさ: ★★★★ ★
参考になった度: ★★★★☆
総ページ数:137P

【この本はこんな人にオススメ】

  • 通常の企業・商品などとは違った広告・デザインを観たい・知りたい人
  • 世界の公共広告(人権・戦争)など深いモチーフに対して、デザインがどういうアプローチをしているかを知りたい人
  • デザインの発想・表現をもっと増やしたい人
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世界の公共広告

2013年ごろに発行された本で、ちょうど東日本大震災の後に発行されたこともあり、公共広告という広告に興味があって購入・拝読しました。
平和・戦争、環境問題、人権、アルコールなど、様々な問題に対してデザインの手法からアプローチしています。

おすすめポイント

  • 商品・企業などを宣伝する広告とは違い、生々しい内容で迫ってくるような印象のある作品が多いです。
  • 内容は紙媒体(ポスターなど)が多め
  • イラスト・写真を使用したデザインに、どれもさらにひと工夫を加えており発想や手法は勉強になる。
  • 題材が普段の仕事にないものばかりのため、視覚的にも感覚的にも刺激的な本である
  • 学校や学校関係者の方にも是非みていただきたい本

まとめ

物を売らない広告。
会社名のない広告。
それが公共広告だ。

「世界の公共広告」より

このキャッチフレーズが本の裏に添えられているが、まさにこのメッセージのとおり、どれもシンプルで力強くメッセージ性のある作品が多い。

通常の広告であれば、商品をどうより良く見せるか、企業のイメージをどうより良く見せるか、など利益やイメージアップを目的とすることが多いです。

しかし、この本はそういった利益の概念から離れ、「地球で暮らす人としていま起こっている問題をどう考え、行動しますか?」と、どの作品も強い意志を持って訴えてくるのを感じます。

デザインの手法を用いて、まとめられた作品から、環境や人、動物、そして肉体的・精神的な面も垣間見れ、知ることができるこの本は、普段の生活ではみることのできない内容です。
この本に集められたのは海外・日本の優秀作品もありますが、地球上で共通したテーマが多く、デザイナーとして、人として考えさせられる一冊でした。

世界の公共広告新版 (コマーシャル・フォト・シリーズ) [ 金子秀之 ]

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