こんつくしー。
インバウンドに向けた広告やウェブサイト、そして普段の日常の中でもよく見かける「デザインの中の英語」。
実はあなたが使っているその英語、もしかすると「間違えている」かもしれませんよ?
目次
日本の広告における英語表記
英語は最も身近な外来語
世界の共通言語としての 「英語」 、そして日本の義務教育の中で「英語」があるぐらい日本人にとって英語は身近な言語です。
特に広告でもよく使用され、街中を少し歩けばすぐに店名・看板・標識・パンフレット・本・メニューなど至る所で英語表記を見つけることができます。
特に「インバウンド( 外国から自国への観光客 )」という言葉がキーワードとなり、観光・旅行・イベントなどでもよく見かけるようになりました。
しかし、日本人は英語が読めないし分からない
2019年にスイスの教育機関調査から発表されたデータによると、日本人の英語力は非英語圏(100か国中)の中で53位。
そして年々、英語力が低下しているのが現状です。(下グラフ)
そのため、広告における英語は日本人の感覚・解釈によって使用され、しばしば「装飾」として使用されるケースも多くあります。これが英語圏の外国人からすると「What’s ?」となるわけです。
日本人の英語力、非英語圏で53位に後退:スイスの教育機関調査(nippon.com)
新国立競技場の英語でさえ意味不明
2019年末にTwitterで話題となった東京オリンピックの開催場所でもある新国立競技場の看板の英語表記。
「こんにちは、私たちのスタジアム」
「日本の擬人化文化」だからスタジアムに挨拶しているという説も記事にありましたが、それ以前に、これは「外国の人々」に向けた英語表記ではなく、日本人に向けた英語のキャッチコピーだと見えます。
国際的な場所にも関わらず、肝心の英語圏の人に通じない英語表記を、国際的な建物でしてしまう。ある意味、とても日本らしいのかもしれません。
他にも、月極駐車場が「The moon ultra parking is being recruited.」になっていたり、情報の庭という場所が「Joho no Niwa」という謎のローマ字になっていたり、「何この英語?」となっているようです。
「HELLO, OUR STADIUM」新国立競技場の妙な英語──これで東京五輪を迎えるの?(Newsweek)
「ユニバーサルデザイン」の概念は消えてしまったんでしょうか。。。
ユニバーサルデザインとは、文化・言語・国籍や年齢・性別などの違い、障害の有無や能力差などを問わずに利用できることを目指した建築・製品・情報などの設計のことである。
Wikipedia
広告における英語表記の使い方
英語の文字は日本語との「流線的な不安定な文字デザイン」とは違い、「直線的で安定した文字 デザイン」のため、デザインに使用しやすく、英語を使用するとデザインの技術がなくてもそこそこ見栄えがします。
広告で英語を使用するときは、
- その広告のターゲットは?誰に向けた広告なのか?
- 英語を広告内でどう使用したいのか?
- 英語のチェックができるのか?
- 翻訳の外注は出せるのか?
などなど、仕様前に検討しましょう。
まとめ:実は外国人も同じようなことを日本語でしている
たまにテレビなどで、「台所」とか「保護者」とか「迷子」とか謎の日本語のタトゥーをいれている海外の人を見ることがあると思います。
実は彼らは「言葉の意味」と同時に「フォントスタイル(字体)のかっこよさ」で使用している人も多いのです。
日本でも海外でも、文字の「見た目の良さ・かっこ良さ」で選んでしまい、意味や内容が後回しになっていることはよくあります。
できれば言葉は「意味を知って、内容も伝えれて、かっこ良く」使いたいですよね。
ではまた!